著者
石川 洋二
出版者
一般社団法人日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.62, no.9, pp.305-309, 2014-09-05

建設会社の視点を生かしつつ構想した長さ96,000kmの宇宙エレベーター建設構想を紹介する.本構想は,カーボンナノチューブ製のケーブル,地球の発着場であるアースポート,ケーブルを昇降する乗り物であるクライマー,各高度に設置されたステーションから構成される.主要な建設工程はケーブルの建設であるが,最初の一本のケーブルを静止軌道から降ろしてきた後,そのケーブルを用いて補強用クライマーがケーブルを補強する.クライマーが昇降できるようケーブルにはあらかじめ張力をかけ,510回の補強により約20年かけてケーブルを建設する.ケーブルダイナミクスの解析結果から,風やクライマーによるコリオリ力の影響は制御できるものと考えられた.アースポートの主要部は海上の浮体構造物とし,ケーブルを固定し,張力を制御する.静止軌道ステーションはモジュール構造から構成され,宇宙太陽光発電システムの建設も担う.建設スケジュールとコストも検討した.

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読みました→石川洋二, 大林組の「宇宙エレベーター建設構想」(<特集>宇宙エレベータの実現を目指して 第2回), 日本航空宇宙学会誌 62(9), 305-309, 2014 http://t.co/c2L0LEt3JL #CiNii

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