著者
秋谷 直矩
出版者
日本保健医療社会学会
雑誌
保健医療社会学論集 (ISSN:13430203)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.56-67, 2009
被引用文献数
1

本稿では、高齢者介護施設(デイサービス)でのケアワーカーと高齢者間の会話を分析する。フェイスワーク論に基づいた会話分析を分析法として用い、そこでの会話構造上の制度的特徴を明らかにする。特にケアワーカーの「申し出」に着目した。会話分析の文脈で従来語られてきた「優先構造」的シークエンスや、「申し出」そのものの発話的特徴を仔細に分析していった結果、ケアワーカーが「申し出」として理解される発話を使うことそれ自体が制度的特徴であることが示された。また、その特有の会話構造ゆえに発生するジレンマ的状況も記述された。こうした問題に対処していくため、「何が問題なのか」ということを捉えると同時に、それが「どのような(相互行為的)手続きを経て」問題となったのか、ということを見ていく必要がある。

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