著者
北里 宏平 はやぶさ2 NIRS3チーム
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会誌遊星人 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.288-292, 2014

はやぶさ2に搭載する近赤外分光計(NIRS3)は,水酸基や水分子の赤外吸収が見られる3μm帯の反射スペクトルを測るリモートセンシング機器である.我々はNIRS3を使って,近地球C型小惑星1999JU_3の近接観測を行い,その表面の含水鉱物分布の特徴を明らかにする.近年,C型小惑星の内部に氷の存在を示唆する観測結果が報告されており,地球の海洋形成におけるC型小惑星の寄与が従来の想定よりも大きくなる可能性が出てきた.内部氷の存在を検証するには水質変成が起きたときの水の挙動を理解することが必要であり,NIRS3では衝突装置が作り出す人工クレーターの観測から加熱脱水や宇宙風化による二次的な変成の影響を識別し,母天体上で起きた水質変成の情報を抽出することをめざす.

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こんな論文どうですか? 火の鳥「はやぶさ」未来編 その7 〜NIRS3とC型小惑星の水〜(北里 宏平ほか),2014 https://t.co/sa2PSDDpQC

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