著者
飛田 努 松村 勝弘 篠田 朝也 田中 伸
出版者
日本財務管理学会
雑誌
年報財務管理研究
巻号頁・発行日
no.25, pp.1-17, 2014

本稿は,2010年夏に東京証券取引所第1部上場企業を対象として実施したアンケート調査から得られた結果をもとに,日本企業の経営管理システムと企業業績との因果関係を分析したものである。その結果,以下の点が明らかになった。(1)企業価値や利益を重視することは人事制度や業績連動給与に正の影響を及ぼす。(2)人事制度や業績連動給与といった評価システムが組織成員のコミュニケーションに正の影響を及ぼす。(3)社員のコミュニケーションがそのモチベーションに正の影響を及ぼす。(4)これらのシステムとは独立して,価値観を共有することは組織成員のモチベーションに正の影響を及ぼす。(5)サンプル全体ではモチベーションの向上により,業績(ROA)に正の影響を及ぼす。

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