著者
中川 武子
出版者
九州看護福祉大学
雑誌
九州看護福祉大学紀要 (ISSN:13447505)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.109-123, 2014

本学の東日本大震災復興支援ボランティアは、2011年8月に第1回の学生を福島県いわき市に送り出し、2014年3月までの3年間に6回の活動を継続した。本ボランティアには3年間で、学生延べ59人、教員延べ12人、合計延べ71人が参加した。現地では、いわき市のNPO法人ザ・ピープルの協力のもと、被災地の視察、現地学生との交流、各種事業への協力、交流サロンや仮設住宅の集会場や公民館などでの薬草足湯・薬草茶などの提供を行った。活動に参加した学生達からは、「現地に行かなければわからないことがある」「現地でしか感じることができないことがある」という声がきかれた。 現地での活動終了後に毎日行われたミーティングは、学生自身の不安な気持ちを仲間と共有できる大事で必要な時間となった。また、自分自身のもやもやとした気持ちや行き場のない思いを仲間に話すことによって、気持ちを整理すると同時に、仲間の話を聞くことで自分自身が気づかなかった思いや感情を知る機会になった。このボランティアは、大学をはじめ後援会などの全面的な支援により継続することができた。本ボランティアの第1回から第6回までの活動をまとめた。

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