- 著者
-
口村 淳
- 出版者
- 一般社団法人日本社会福祉学会
- 雑誌
- 社会福祉学 = Japanese journal of social welfare (ISSN:09110232)
- 巻号頁・発行日
- vol.55, no.3, pp.94-105, 2014-11
本研究では,要介護高齢者からみたショートステイの意義と課題について検討する目的で,利用者の手記を調査データに用い,質的な分析を行った.その結果,28個のカテゴリ,9個の上位カテゴリを生成することができた.手記の分析を通して,リロケーションダメージが生じる可能性,サービス評価(満足度)を高めるための要因,職員の支援を受ける利用者の内面の動きについて検討することができた.検討の結果を受け,(1)帰宅後のアフターケアの必要性,(2)利用者との信頼関係構築の必要性,(3)利用者のストレングスを評価する必要性といった,ソーシャルワークのニーズや課題が存在することがわかった.