著者
小二田 誠二
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.37, no.8, pp.30-39, 1988

実録体小説は、写本のままで成長、変化する。この時、登場人物の付会、変容が重要な役割を果たしている。本稿では、幕末期に成立した『天一坊実記』で新たに加えられた重要な人物について、その背景を、それ以前の実録の中に探って行く。そこから見えて来るのは、謀叛を扱う実録に於ける、理想的な反逆者、為政者の型の存在である。そしてそれは、太平記読み等の、軍書講釈以来の伝統と深く関係していることも知られるのである。

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@Izumonojyo ああ、修論の時に内山論文は読んだのに浄瑠璃をチェックしなかったらしいです。 無念。 https://t.co/qCV89RNLDV

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