著者
志村 圭太 久保 晃
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
国際医療福祉大学学会誌 (ISSN:21863652)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.21-27, 2016-03-31

目的:ボリビア人の血圧,酸素飽和度(以下SpO2),および体格の年齢による特徴を明らかにすること. 対象と方法:対象は,ボリビアのコチャバンバ県プナタ市(標高2,600 m)で,JICAボランティア医療分科会による健康啓発活動に参加した17歳から88歳,年齢37.7±18.0歳(平均±SD)の157名とした.年代と性を要因として,血圧,SpO2,身長,体重,Body Mass Index(以下,BMI)を二元配置分散分析で検討し,血圧,SpO2に関して性と年齢で調整したBMIとの偏相関係数を算出した. 結果:年齢では全ての項目で有意な主効果を,性では血圧,身長,体重に有意な主効果を認めた.年齢と性で調整したBMIとの偏相関係数は,収縮期血圧r=0.199(p<0.02),拡張期血圧r=0.345(p<0.001),SpO2 r=-0.207(p<0.01)といずれも有意であった. 結論:ボリビア人の血圧,SpO2,体格には,加齢や性の影響に加え,BMIの影響が存在し,疾病予防には運動,活動,食事などの生活習慣に目を向け,肥満対策に関わる必要性があると考えられた.

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