- 著者
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高橋 幸裕
- 出版者
- 尚美学園大学
- 雑誌
- 尚美学園大学総合政策論集 (ISSN:13497049)
- 巻号頁・発行日
- vol.22, pp.23-41, 2016-06-30
2025年には団塊の世代が後期高齢者となり、介護職が37.7万人不足すると予想されている。なぜ介護職のなり手がいないのか。いたとしてもなぜ働き続けられないのか。そこで介護職の職業的特性について検討し、マンパワーの確保を進めていくための論点を明らかにする。ここで明らかになったことは介護が職業として成立した当時の影響を受けていること、職業としての専門性が確立していないこと、介護職の養成制度間の関連付けがされていないこと、キャリアアップシステムがないこと、所属する法人による労働環境の未整備である。今後、更に増していく人材不足に対応するためには特効薬はなく、職業的課題を地道に解決することしかないのが現状である。