著者
西本 裕輝 Nishimoto Hiroki
出版者
琉球大学法文学部
雑誌
人間科学 (ISSN:13434896)
巻号頁・発行日
no.19, pp.67-82, 2007-03

全国的に少人数学級化の動きが加速している。それは学級規模が小さければ小さいほど教育効果は高まるとする仮説に基づいていると言える。しかしながら、こうした仮説を支持する研究データはほとんどない。そうしたことから本研究では校長・教員を対象とした全国調査の結果から、学級規模と教育効果の関係について検討を行った。分析から、学級規模が小さくなるほど教育効果は高まるという結果が得られた。これは校長調査の結果も教員調査の結果も同様である。このことから、少なくとも校長や教員の意識の上では、少人数教育の効果はあると結論づけることができる。ただし、この結果からただちに「少人数学級化によって教育効果は高まる」「学級規模が小さいほど教育効果は高まる」と結論づけるわけにはいかない。今後行う児童生徒調査の結果も踏まえて、慎重に結論を出す必要がある。

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西本 裕輝「学級規模が授業に与える影響に関する実証的研究--小学校における教員調査を中心に」 https://t.co/OL2oT5nMYB

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