著者
林 翠芳
出版者
高知大学総合教育センター修学・留学生支援部門紀要編集委員会
雑誌
高知大学総合教育センター修学・留学生支援部門紀要 (ISSN:18831508)
巻号頁・発行日
no.2, pp.42-57, 2008-03

中国語に古くから伝わる諺に、「民以食为天」という言葉がある。食べることが生きる上で最も重要なことだ、という意味である。現代社会では、「食べる」ことを通して人間関係を保つのによく用いられる一つの手段でもある。その土地の気風を表わす言葉に、日本は昔から東京は「履き倒れ」、京都は「着倒れ」、そして大阪は「食い倒れ」がある。一方、中国では「穿在上海、吃在广州」といい、また、三つの「州 zhou」の韻を踏んで、「吃在广州、住在苏州、死在柳州」という言い方もある。中国も日本も食文化が非常に発達しており、こうして改めて「食」に関する諸表現を見てみると、その豊富さに驚くばかりである。語の基本義用法、派生義用法や慣用表現、そしてことわざなどさまざまな表現が見られる。本稿では、日中両言語において「食」を用いられている表現、特に、動詞「吃」(中国語)と「食う」(日本語)に関する諸表現について取り上げている。

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歴史言語学的考証が皆無。物足りない。なぜ【吃】が「食べる」という意味を持つのか、そのあたりの説明がほしかった。 QT CiNii 論文 -  日中両語の「食」に関する諸表現 https://t.co/yfDiLtUJTX #CiNii

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