著者
寺沢 セシリア 恵子
出版者
文教大学
雑誌
文教大学国際学部紀要 (ISSN:09173072)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.59-72, 2010-07

四年制大学における第二外国語学習の目的は、言語スキルの学習を通し、コミュ二ケーション能力を向上させることにより教養を高めるという点にある。通常、第二外国語の授業は週に1 ~ 3 回(インテンシブクラスを含む)、一時間半のクラスで文法と会話が教えられる。しかし、2 年間の学習を終えた学生の多くは、このような目的を十分に達成したとはいえず、満結果を得ていないのが現状である。 その原因の一つは、授業時間の多くを文法中心(暗記中心)に割かなければならず、会話演習が十分に行えないという点にある。たしかに、今まで触れたことのない言語を習得するためには文法の活用をはじめ、重要表現などの暗記は必須であり、これらを省略することは困難である。しかし、限られた時間の中で外国語を効果的に学習するためには文法の暗記という形式的なアプローチのみでは足りないというのもまた真であろう。 では、四年制大学における第二外国語を学習する時間、すなわち2 年間・週1 ~ 3 回という時間制限の中で、どのように授業を展開するのがもっとも効果的であるのか。それは、授業で文法・会話を教えていく中にその国の言語文化を取り入れていく、というのが一つの解決策であると考えられる。文化は社会の中で変化していくものであり、言語もまた文化・社会の影響を受けて常に変化している。そこで、第二外国語習得と文化を結びつけるものとして、社会言語学的アプローチが有効なのではないかと考える。 本論文では、社会言語学の重要性に言及するとともに、先に述べた目的を達成し、学生が満足出来る効果的な学習方法はどのようなものか、その解決策について論ずる。また、日本語、英語及びスペイン語の呼びかけ表現の比較を通し、言語が人間の社会行動とどのように関わり合っているのか、言語を効果的に学習するために社会言語学がどのような役割を果たすのかについて考察する。

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寺沢 セシリア 恵子/第二外国語の学習における社会言語学の重要性について--日本語、英語及びスペイン語の呼びかけ表現の比較を例として http://t.co/RuKG6ZxfW6 #CiNii

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