- 著者
-
佐々木 泰子
- 出版者
- お茶の水女子大学日本言語文化学研究会
- 雑誌
- 言語文化と日本語教育 (ISSN:09174206)
- 巻号頁・発行日
- no.4, pp.1-10, 1992-12-05
終助詞の「ね」は、日本人の談話で多用される。終助詞の「ね」について、辞書には、「詠嘆、念押し、同意を求める気持ち」などの記述が見られる。しかし、終助詞「ね」の使用には、上記用法のほかに談話における「丁寧さ」とのかかわりがあるように思われる。小論では、まず、類似した分析視点を有する主だった先行研究をサーベイし、次いでテレビの談話分析とアンケート調査を行い、終助詞「ね」が親しみをこめた丁寧さの働きかけをしていることを明らかにする。