著者
佐藤 清隆
出版者
明治大学大学院
雑誌
明治大学大学院紀要 文学篇 (ISSN:03896072)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.149-165, 1978-12-01

画期をなす当該イングランド社会は貧民(the poor)が未だ嘗てないほど王国のあちこちに発生し、そのことが一つの大きな社会問題となって来る時期である。16世紀に入るとそれまで「教会」中心であった救貧が国家や諸都市の世俗的権力による貧民政策へと転換されるのもこの夥しい貧民の発生と深く関連している。つまり、国家による一連の救貧法施行やロンドンを初めとする多くの諸都市による貧民の調査、乞食厳禁、強制的な救貧税の徴収、病人の慈恵院収容、怠惰者・浮浪者の矯正院収容等さまざまな救貧政策の実施がそのことを物語っている。ところで、これらの政策の対象とされた貧民の世界はどのような様相を呈していたであろうか。

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CiNii 論文 -  エリザベス朝イングランドの貧民-ノリッヂ貧民センサス(1570年)の分析- https://t.co/zL9VcFu7LA #CiNii

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