著者
橋本 和孝
出版者
関東学院大学[文学部]人文学会
雑誌
関東学院大学文学部紀要 (ISSN:02861216)
巻号頁・発行日
vol.117, pp.157-171,

わが国においてシンガポールを研究している社会学者は少ない。そのため社会構造については、わが国では十分明らかにされているとは言い難い。論文は、シンガポールの社会構造を解明する方法の一つとして、社会階層に焦点をあて、分析することを目的とする。しかし、シンガポールの有力な社会階層研究が、階層意識研究に基づいてなされていること、階層意識にもとづいて帰属階層を区分する方法は、社会階層の実態を示していない。そこで、民族別の社会階層の実態を、既存統計をもちいて、時系列的に分析する。その結果、以下の特徴が解明されたのである。第1は、学歴ヒエラルヒーが年を経るごとに強まっていることである。第2は、経営者と新中間層の上層に位置しているのが、華人と「その他」であり、近年インド人も新中間層に参入する傾向があることである。第3に、旧中間層に位置するのが、華人とインド人で、マレー人は新中間層の中・下層かブルーカラーに位置する傾向を示している。

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「民族別の社会階層の実態」かぁ、なるほど。/CiNii 論文 -  シンガポールの民族別社会階層 https://t.co/1kTdMJxCxd #CiNii

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