著者
柴田 武男 シバタ タケオ
出版者
聖学院大学
雑誌
聖学院大学論叢 (ISSN:09152539)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.105-118, 2013

昭和初期の新聞記事を検索すると,利息制限法改正について数多く報道がなされている。しかし,その一方で当時の帝国議会での議事録を精査すると,政府から利息制限法改正について積極的な提案は見いだせない。それでは利息制限法改正は幻で,数多くの報道はすべて誤報だったのか。そうした歴史認識を覆す文書が,国立公文書館アジア歴史資料センターに所蔵されていた。大蔵省銀行局調とあり,1936年12月24日の日付が記されている「利息制限法改正ニ関スル件」である。同資料を分析すると,当時の高金利被害を根絶しようとする意欲的で,現在の利息制限法よりも先進的な内容のものである。

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