著者
望月 正光
出版者
関東学院大学経済研究所
雑誌
経済系 : 関東学院大学経済学会研究論集 (ISSN:02870924)
巻号頁・発行日
vol.254, pp.96-105, 2013-01

本稿の目的は,グローバル社会における付加価値税の新しい潮流として,課税の効率性と公正性を備えたニューVATに焦点を当てることである。これまで付加価値税の標準モデルとしてEUモデルが考えられてきた。しかし,1993年のEU成立と同時に,EU域内取引が自由化されたことによって,加盟国の付加価値税制度の相違点(例えば,複数税率や非課税制度等)による問題がより顕在化するようになってきた。このため,EUモデルは, オールドVATとして制度改革が不可避となっている。これに対して,グローバル社会における付加価値税の新しい潮流として,効率性と公正性を備えたニューVATが注目されており,その代表が,ニュージランドモデルである。その基本的な考え方は,複数税率や非課税制度を廃止し,「単一の標準税率構造と広い課税ベース」とするシンプルなものである。このような考え方に基づくニューVATが,オールドVATの直面している問題の多くを改善することを明らかにする。

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オールドVAT・ニューVATにつきましては望月正光教授の「付加価値税の新潮流」をお読みください http://t.co/fdgrfUMtlv

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