- 著者
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藤井 章
知念 令
守川 信夫
宮城 正男
- 出版者
- 沖縄県畜産研究センター
- 雑誌
- 沖縄県畜産研究センター試験研究報告 (ISSN:18836496)
- 巻号頁・発行日
- no.47, pp.37-44, 2009
山羊における産肉性の改善を図るため、肉用山羊種であるボアー種を50%以上交配した山羊(ボアー系)と、ザーネン種の特徴を持つ山羊(ザーネン系)を用いて粗飼料のみによる給与を行い、産肉性を検討したところ、その結果は次のとおりであった。1.雄、雌ともに1日あたり乾物摂取量、飼料要求率、試験終了時の体重、1日あたり増体量に有意差は認められなかったが、体重あたり乾物摂取量は雄においてボアー系が試験開始時、試験終了時ともにザーネン系より有意に少なく(開始時:P<0.05、終了時:P<0.01)、雌においてもボアー系が試験開始時、試験終了時ともにザーネン系より有意に少なかった(P<0.05)。2.枝肉歩留は、雄においてボアー系が43.8%でザーネン系の38.8%よりも有意に高く(P<0.05)、雌においてもボアー系が46.0%でザーネン系の38.0%よりも有意に高かった(P<0.01)。3.部分肉重量では、雄はボアー系がザーネン系よりもかた、ロース、ばらおよびヒレの部分肉において有意に重く(P<0.05)、雌もボアー系がザーネン系よりも全ての部分肉において有意に重かった(P<0.01)。以上のことから、ボアー系は粗飼料のみで肥育した場合、飼料効率および産肉性に優れており、県内産山羊の産肉性改善に活用できることが示唆された。