著者
杉浦 克己 Katsumi Sugiura
雑誌
放送大学研究年報 = Journal of the University of the Air (ISSN:09114505)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.238(1)-212(27), 2000-03-31

古語拾遺の諸本を一瞥すると、本文漢字複数字を一まとまりとして訓を充てた例が比較的多いことが目に付く。本稿ではこれらのうち特に本文漢字二文字の例を仮に「熟語」と呼んで抽出し、諸伝本に見えるその訓読を蒐集・分析した。 訓点資料に見える熟語は、元漢文の著者自身の漢字の用法によるものと、加点者の解釈の結果として熟語として読まれているものがあると考えられ、しかもこの両者は表裏の関係にあると言える。諸伝本に見える同箇所への加点を比較検討し、他の漢文文献などの例も参照しつつこの二者の関係を明らかにしょうとするのが本稿のねらいである。更にこれを手がかりとして、元漢文が一定の訓読を想定して書かれたものである可能性の有無を検証したいと考えた。当該例七七三の個々についての分析は未だ半ばなのではあるが、これに直接関係しそうないくつかの例を得ることができた。

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こんな論文どうですか? 古語拾遺諸本の訓読上の特色について : 熟語の訓読を中心として(杉浦 克己ほか),2000 https://t.co/RpzFQMqkJq 古語拾遺の諸本を一瞥すると、本文漢字複数字を一まとまりとして訓を充てた例が比較的多い…
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