- 著者
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松岡 是伸
- 出版者
- 名寄市立大学
- 雑誌
- 名寄市立大学社会福祉学科研究紀要 (ISSN:21869669)
- 巻号頁・発行日
- vol.2, pp.19-30, 2013-08-31
本稿はイギリスのソーシャルポリシー研究者であるティとマス(Richard Morris Titmuss)に着目し、ソーシャルポリシーにおけるスティグマや反福祉をどのように据え、位置づけていたかに言及し、スティグマの付与や特徴、構造を明確にすることが目的である。その結果、ティとマスによるとスティグマは、文化的受け入れがたい攻撃的な言葉で用いられており、スティグマを負う人々は自身の経験から生活を再定式化していた。またスティグマによって再定式化された生活は人々の要保護性の創出につながっていた。そしてソーシャルポリシーにおけるスティグマを最小化するためには、反福祉的状況を改善していかなけばならないことが明らかとなった。これらのことからソーシャルポリシーにおけるスティグマを把握するためには、社会全体の反福祉的状況を把握する必要があることが明らかとなった。