著者
石田 雅樹
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.79-88, 2013

本稿はハンナ・アーレントの「教育者」としての側面に着目し、その教育活動と研究活動がどのような関係にあったのかを検証したものである。アーレントが戦後アメリカの大学で教鞭を取っていたことは良く知られているが、具体的な授業内容や学生観、また学生からの評価などについてはこれまで断片的にしか論じられてこなかった。本稿ではこれらに着目することで、アーレントが大学教育の中で学生たちに何をどのように伝えたのか、同時代の政治的課題や政治哲学的課題をどう扱ったのかを辿り、そこで実践された「教育」が彼女の「研究」とどのように結びついていたのかを明らかにした。

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