著者
植田 康孝 廣田 有里

本稿は,音楽業界で起きているAKB48 のWTA(Winner Takes All:勝者の市場独占)状況と至ったメカニズムを分析することを目的とする。ネットワーク外部性,収穫逓増,経路依存性が働かないはずの音楽ソフト市場において,WTA 現象に至ったメカニズムの解明を試みた。解明にあたっては,社会学,人文学,経済学のアプローチを援用した。分析を行った結果,音楽ソフト市場においてWTA 現象が観察された。更に,AKB48 が歌う歌詞のテキストデータにテキストマイニングとコレスポンデンス分析を施した結果,東日本大震災や福島原発事故などの社会危機の状況下,経済的にも社会的にも心理的にも挫折した若者に対して,AKB48 が発する歌詞の中に,「希望」や「ポジティブ」を示す語句が多く含まれ,共起頻度が高いことが観察された。AKB48 は震災以降,歌詞の内容,曲調,支援活動を含めて価値あるシステムとなる「エコシステム」を人々に提供している証左である。

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CiNii 論文 -  音楽市場におけるWTA を実現したAKB48 のエコシステム https://t.co/TImfsGqRFb #CiNii あーなるほど、「分析」型の論文か
90年代=小室ファミリーのイメージはけっこう強いですが、数字的には分散進展、乱戦状態だったらしい。むしろ現在はAKBと嵐の寡占状況。|CiNii 論文 -  音楽市場におけるWTA を実現したAKB48 のエコシステム https://t.co/kJWIUFwzsE #CiNii

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