著者
梅津 光弘
出版者
慶應義塾大学出版会
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.53-63, 2014-02

今口忠政教授退任記念号#論文功利主義は18世紀にイギリスで生まれた倫理思想であり, 「最大多数の最大幸福」をその規範原理としてきた。本論文ではこの規範倫理学説を現代の視点から再解釈する。まず, 古典的な功利主義の要約とその問題点を跡づけた後, この原則には空間─時間の理論枠の導入が欠けていることを指摘し, さらに現代的な観点から功利計算問題へのビッグデータ技術からの貢献の可能性が論じられる。さらに最大幸福の概念についても, 昨今の幸福研究の成果をふまえた指標化の試みを紹介しながら, 総合的な再定義の可能性と課題が論じられる。

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