- 著者
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志津田 一彦
- 出版者
- 富山大学経済学部
- 雑誌
- 富山大学紀要. 富大経済論集 (ISSN:02863642)
- 巻号頁・発行日
- vol.34, no.2, pp.351-368, 1989-02
国鉄職員に高価品の明告をし割増運賃を支払ったが,要償額の表示料を支払わず,要償額の表示をしなかった場合に,その高価品が詐取された事件のlつとして,函館駅事件がある。この事件の第l審判決は,東京地裁昭和59年4月17日判決であり,第2審判決は,東京高裁昭和60年5月22日判決である。高価品をめぐる運送事故については,かなり以前より議論がなされていたが,国鉄を舞台にした同様の事件は,この7~8年前に多発した。主として,函館駅事件にスポットをあて,これをとりまくいくつかの問題点について,考察したいと思う。