- 著者
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岩井 茂樹
- 出版者
- 国際日本文化研究センター
- 雑誌
- 日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要 (ISSN:09150900)
- 巻号頁・発行日
- no.27, pp.215-237, 2003-03-31
『百人一首』の研究は近年盛んになりつつあるが、近代(明治時代以降)の享受の実態についてはほとんど行われていない状態である。本論稿は、近代に特徴的に見られる『百人一首』の恋歌に対する非難の実態と、そのような論調により作り変えられた恋歌を排除した『百人一首』に関するものである。加えてその原因について考察を行った結果、①百人一首歌留多の興隆と受容形態の変化、②旧派歌人を中心とした恋歌の消滅、がその背景にあることがわかった。