著者
柴 健次 森田 雅也 岩﨑 千晶
出版者
関西大学教育開発支援センター
雑誌
関西大学高等教育研究 (ISSN:21856389)
巻号頁・発行日
no.3, pp.31-52, 2012-03

第一主題「高大連携」は、高大の「接続のための連携」という関係において正当に位置づけられる。この関係において、学力選抜による高大接続から非学力選抜による高大接続への傾きと、入学者の数の確保のための高大連携から入学者の質の確保のための高大連携への傾きが、同時に起きているという現状と、その方向性を確認した。第二主題「経営リテラシー」については、具体的に新設ビジネス高校でその定着を試みるテキスト『ビジネス・アイ』に一定の効果を期待すると評価する一方で、中等教育に経営リテラシーの定着を図ることすなわち部分最適が、中等教育の全体最適を損なわないように注意すべきであると指摘した。我々はビジネス教育に従事する教員に上記2 主題に関連付けた調査を実施した。その結果、経営リテラシーの定着の担い手である教員自体の困惑振りが確認できた。つまりは定着の目的、その教育内容と教育方法に課題が山積していることを指摘した。最後に中等教育に限定されずに経営に関する専門職教育に範囲を拡大して課題を確認した。その結果、高等教育機関においても経営者を専門職と位置づけた教育が普及していない現状において、この国でその教育が必要とされるなら、専門職研究と専門職に対応する教育内容と教育方法の研究が必要であると主張した。

言及状況

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こんな論文どうですか? 高大連携における経営教育の位置づけに関する考察(柴 健次ほか),2012 https://t.co/tsc6no2BsA 第一主題「高大連携」は、高大の「接続のための連携」という関係において正当に位置づけられる。この関係にお…

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