著者
大塚 萌 オオツカ モエ OTSUKA Moe
出版者
千葉大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
千葉大学人文社会科学研究 (ISSN:18834744)
巻号頁・発行日
no.32, pp.159-179, 2016-03

本論ではドイツ語に翻訳された日本マンガのテクスト比較分析を行う。作品に登場するものには、日本ではなじみの深いものであっても、翻訳版受容側の文化にとってはあまりなじみのないものも含まれる。それらを翻訳する際に、どのように翻訳語が選択されているかを本研究では分析する。また、翻訳語選択の背景となる文化はどのようなものかを先行研究から考察する。分析には、『よつばと!』を用いる。対象となる要素は、「セミ」に関する語とする。先行研究から、ドイツにはセミは生息しておらず、鳴く昆虫という程度の認識しかないことが明らかになった。『よつばと!』の翻訳例においては、„Grille"と„Zikade"を文脈に合わせて使い分けていることが分かった。さらに単なる翻訳語の使い分けという問題ではなく、単語の対応関係の構成変更やオノマトペ翻訳、文字テクストからの要素削除の問題も関わることが分かった。

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CiNii 論文 -  日独比較文化から見る「なじみのないもの」の翻訳手法 : 日本マンガ『よつばと!』のドイツ語訳における「セミ」 https://t.co/lLqB3demGJ #CiNii
"CiNii 論文 -  日独比較文化から見る「なじみのないもの」の翻訳手法 : 日本マンガ『よつばと!』のドイツ語訳における「セミ」" https://t.co/2wxOWhkI3F ※本文リンクあり

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