著者
秋山 博志
出版者
佛教大学大学院
雑誌
佛教大学大学院紀要. 文学研究科篇 (ISSN:18833985)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.83-100, 2017-03-01

表題にある中原尚雄とは、その言動が西郷隆盛暗殺という密命を帯びたものと見做され、西南戦争開戦のきっかけとなる人物であり、「西南戦争」や「西郷隆盛」を語るときには必ずと言っていいほどに登場する。中原は、西南戦争後に警視庁から高知県へ転出して警察署長となり、その後同県、山梨県、福岡県警部長を歴任することから、その官職が鹿児島での活動に対する褒賞であるとの説も巷間に存在する。本稿においては、中原の経歴を本人の辞令、官報、地誌、墓碑等から追跡し、その上で警部長の身分が褒賞に値するのかという点について、俸給や位階、官等の点から検証し、陸軍憲兵への転出の可能性があったことをも明らかにした。さらには、周辺の群像を洗い出すことにより、鹿児島県人が縁故を辿って立身出世していく、俗に「(薩摩の)芋蔓」と譬えられる人事システムにも着目し、中原の警部長就任との関わりについても併せて考察を行った。中原尚雄西南戦争西郷隆盛暗殺警部長憲兵

言及状況

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大正3年1月15日、中原尚雄が死去。西郷隆盛殺害の密命を帯びて鹿児島に帰郷したと疑われ、西南戦争のきっかけを作った。秋山博志「中原尚雄の官歴再考」(『佛教大学大学院紀要 文学研究科篇』45、2017年)は、中原が到達した警部長とい… https://t.co/IDmRHZenRz

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