著者
風間 文明 山下 倫実
雑誌
十文字学園女子大学紀要 = Bulletin of Jumonji University (ISSN:24240591)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.15-24, 2017-03-24

本研究の目的は、就職活動を目前に控えた女子大学生について、自己効力感と身近なソーシャルサポート源が進路決定の確信度、柔軟性にどのような影響を及ぼしているかを検討することである。就職活動前の女子大学3 年生90名を対象に質問紙調査を実施した。主な結果は以下の通りである。( 1 )自己効力感は進路決定の確信度を高めるが、柔軟性には影響を及ぼさない。( 2 )教員の情緒的サポートは進路決定の確信度を高めるものの柔軟性を低下させる。一方、就職課職員による情緒的サポートは確信度を低下させるものの柔軟性を高める。教員の道具的サポートも確信度を高める。( 3 )社会人の情緒的サポートは確信度を高め、親しい異性の道具的サポートは柔軟性を低下させる。結果から、大学による女子大学生の就職支援として教員と就職課を両輪とする情緒的サポート体制の有効性が示唆された。

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