- 著者
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大塚 良治
- 出版者
- 湘北短期大学
- 雑誌
- 湘北紀要 (ISSN:03859096)
- 巻号頁・発行日
- no.37, pp.95-113, 2016
北海道新幹線について、日本一割高な特急料金の上限設定が総括原価方式に基づき認可された。しかし、割高な特急料金は、移動の自由の制約ならびに地域間交流や地域活性化の阻害要因となる懸念がある。航空路線に対して競争力のある価格設定の企画乗車券や鉄道の特性を生かした周遊券の全国の JR 線の駅窓口での発売、旅行商品の発売および寝台列車・観光列車を JR 他社と協力して運行すること等の工夫が必要である。JR北海道は、JR 他社との戦略的提携を進め、北海道新幹線の利便性向上を進める必要がある。また、JR グループと沿線自治体が連携して、道南・青森エリアの観光資源を広域的に PR することで、新たな観光需要を掘り起こす取り組みも必要である。JR 北海道が列車の安全運行に専念できる制度設計は、北海道新幹線の信頼性を高め、道南・青森エリアの観光振興に貢献する最善策である。