著者
齋藤 繁
出版者
弘前学院大学社会福祉学部
雑誌
弘前学院大学社会福祉学部研究紀要 (ISSN:13464655)
巻号頁・発行日
no.15, pp.30-41, 2015-03

コミュニケーションの基礎にある個々人の意識、表象、心像表象、想像についての意味と、さらには社会・文化的シチュエーションにおける意思伝達にいたるまで、主として発生認識論的、認知心理学的視座からの論考を試み、特に哲学的認識論と認知心理学における現代的意義についても考察した。イメージ、コミュニケーションという帰化語は、今日的には、単に表象とか意思伝達という訳語でじゅうぶん説明が尽くされるものではないことが明らかとなった。言語学、心理言語学レベルにとどまらず、更にベースにある言語心理学、意味心理学、認知心理学、社会心理学、実験社会心理学サイドからの一層の分析が必要とされるであろう。また、伝統的なギリシア以来の哲学的認識論のさらなる論考の深化が期待される。

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