- 著者
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金子 杏弓
高橋 史
- 出版者
- 信州大学大学院教育学研究科心理教育相談室
- 雑誌
- 信州心理臨床紀要
- 巻号頁・発行日
- vol.17, pp.19-28, 2018-06-01
本研究では,援助要請行動を悩みの相談行動と定義し,相談行動に対する被援助志向性,心理的負債感,抑うつの影響性を検討した。大学生297名を対象に質問紙調査を行った結果,相談行動に影響するのは悩みの経験および被援助志向性であることが示された。悩みの経験が多いほど,また,被援助志向性が高いほど相談行動を多く行っていた。心理的負債感および抑うつは相談行動に影響を及ぼさないことが示された。今後は,相談行動以外の援助要請行動や,援助要請をする相手による違いについても検討する必要がある。