著者
塩崎 智
出版者
拓殖大学人文科学研究所
雑誌
人文・自然・人間科学研究 (ISSN:13446622)
巻号頁・発行日
no.41, pp.60-93, 2019-03

幕末維新期,米国で学んだ日本人留学生数は200を超える。彼らが「いつ」,「どこで」,「何を」,「誰に」,「どのように」,「どのくらいの期間」学んでいたかは,はっきり分かっていない,あるいは資料で実証されていないケースが多い。留学生が日本の近代化に与えた影響を歴史的に考察する際,このような基本的データは大変重要だ。既存の資料によっては故人の顕彰などの目的で,留学経験が「過大」に表現されている場合もある。本稿では,1870年に米国全土で実施された第9回国勢調査(Census)のデータの中から日本人留学生に関連するものを抽出し,既存の資料との照合を試みた。その結果,新事実,既知の事実の再検討の要,今後の新たな課題などが浮かび上がってきた。

言及状況

Twitter (2 users, 2 posts, 0 favorites)

塩崎智「1870年に実施された米国国勢調査」(『人文・自然・人間科学研究』41、拓殖大学、2019年)は、幕末維新期に米国留学した日本人(例えば、日銀総裁となった富田鉄之助など)について、米国の国勢調査から分析。彼らが下宿した家の家主などを含め、生活の実態を分析。 https://t.co/RV371REpfA

収集済み URL リスト