著者
中嶋 奈津子
出版者
佛教大学総合研究所
雑誌
佛教大学総合研究所紀要 = Bulletin of the Research Institute of Bukkyo University (ISSN:13405942)
巻号頁・発行日
no.26, pp.123-132, 2019-03

岩手県八幡平市平舘の岩手山神社山伏神楽(旧名:三阿弥陀神楽)は修験系神楽の一つであがんしゅうざんり,岩手山(奥羽山脈北部県内最高峰2038m 旧名巌鷲山)の山霊を祀る岩手山神社に伝わる神楽である。この神楽については江戸時代から続くとうたわれているが,「修験大蔵院がはじめた神楽」という以外に情報が少なく,これまで誰の手によってどのように存続してきたのか,その経過については把握されていない。今回この神楽の聞き取りおよび文献調査を通して,盛岡藩領内における修験系神楽の近代以降の変遷(修験の神楽から庶民の神楽へと変遷してゆく過程)についての一つの事例としてその詳細を明らかにすることができた。さらに現代において,神楽の存続のために隣接地域同士での「神楽の譲渡」が行われるなど,貴重な事例であることが明らかになった。修験系神楽獅子頭祈祷者と舞人担い手の変遷神楽の譲渡

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中嶋 奈津子 -  岩手山神社山伏神楽の近現代 : なぜ、神楽は継承できたのか https://t.co/188i8Gmr8k

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