著者
玄 幸子
出版者
関西大学外国語学部
雑誌
関西大学外国語学部紀要 = Journal of foreign language studies (ISSN:18839355)
巻号頁・発行日
no.21, pp.55-60, 2019-10

平安時代に遣唐使によって将来された漢籍は鈔本 (寫本) であり、唐寫本に見える俗字も同時に伝来された。刊本成立以後の中国では鈔本はほぼ消滅し漢字字体の規範化も進むが旧鈔本の歴史を有する日本では伝来時のままの字姿を伝えている。長寿祝いの年齢呼称に喜寿、傘寿、卒寿があるが、いずれもその俗体である㐂、仐、卆を分解して77,80,90 の歳を表す。日本特有の年齢呼称に、平安時代の漢籍伝来に伴う俗字受容とその後、鎌倉・室町時代を経て江戸時代に定着、現代日本の国語辞典の項目として立つことになった変容の過程を見ることができる。

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玄 幸子 -  [研究ノート] 日本對俗字的接受與應用 : 以年齡代稱與賀壽爲例 https://t.co/71PR6PPqct
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