著者
間瀬 久美子
出版者
千葉経済大学
雑誌
千葉経済論叢 The proceedings of Chiba Keizai University (ISSN:21876320)
巻号頁・発行日
no.61, pp.1-31, 2019-12

近世後期光格天皇を挟む前後の時代の朝廷・幕府の災害祈禱を考察することが課題である。天明飢饉以降、大政委任論や国内外の危機的状況の深化に伴い、幕府も災害祈禱に直接関与するようになった。開港後の朝廷祈禱の中心は攘夷へと移っていくが、幕府の衰退と反比例して朝廷の国家祭祀権が単純に強くなったとのみいえない面もあり、多面的な考察が必要であることを提起したい。

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間瀬久美子「近世後期の朝廷と幕府の災害祈禱」(『千葉経済論叢』61、2019年)によれば、幕末の京都朝廷が行う祈祷は攘夷問題が大半となり、一方で幕府は地震災害に関連する祈祷を推進。内憂外患で権威を喪失した幕府は、祈祷の発令で権威の回復を企図したものと指摘。 https://t.co/dy0xpIFwf0

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