著者
畑本 裕介 畑本 裕介 HATAMOTO Yusuke ハタモト ユウスケ Hatamoto Yusuke
出版者
山梨県立大学
雑誌
山梨県立大学人間福祉学部紀要 Bulletin of Faculty of Human and Social Services, Yamanashi Prefectural University (ISSN:21874344)
巻号頁・発行日
no.8, pp.13-24, 2013

この論文の目的は、地方都市・農村部の地域空間生産の現状を分析し、今後のあり方を構想するための論点整理を行うことである。地域空間は、資本主義的空間生産と地域再生戦略の二つの立場が対抗しつつ生産される。この論文では、両者の対抗関係を認識の前提としつつ、現在の空間生産のあり方を空間の「縮小戦略」と「維持戦略」に分類していく。縮小戦略では、スプロール現象への批判や商店街振興の問題点などを取り上げる。維持戦略では、自然環境や限界集落への対応や人びとの生活感覚にまつわる問題などを取り上げる。その後、今後空間生産を考える際の留意点として、①移動性を前提とすること、②地域という形而上学にとらわれないこと、③資本主義的空間生産と地域再生運動のバランスをとること、の三点を取り上げる。

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