著者
森川 拓也
雑誌
桜花学園大学保育学部研究紀要 = BULLETIN OF SCHOOL OF EARLY CHILDFOOD EDUCATION AND CARE OHKAGAKUEN UNIVERSITY (ISSN:13483641)
巻号頁・発行日
no.21, pp.139-155, 2020-03-13

絵と文章が一体となって成り立つ「絵本」であるが、教科書教材として用いられる場合、いくつかの絵が省略さえるため、内容の理解を妨げることになるという指摘がある。しかし絵が省略されることは、絵から理解していた内容を、言葉・文章を手がかりにして考え理解することが求められることになるが、このことを国語科の授業で生かすことが重要である。つまり、絵が省略された分、余計に言葉や文に着目して読み進めることが必要となるが、いくつかの効果が期待できる。作家の仕掛けの最小単位のものが「言葉(単語)」であるから、「言葉(単語)」に着目することが、言葉と文、段落等の関係性までも読み取ることになり、作品全体の構造的・論理的な理解につながる。また言葉の意味を適用する必要が生まれ、言葉の力を引き出すことにもなる。つまり、絵本は、論理的思考力や言語能力の発達のために有効な「教材」となることが期待できるのである。言葉に親しむ絵本から言葉を学ぶ絵本へ。それが絵本を国語教材として扱う意味である。

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アレントの雰囲気で。 子どもに説き聞かせる存在である先生がどう興味を持たせられるか。人を介在とする作品理解がどこまで有効か。 私自身が人に教えられて興味を広げてきた人間なので、いったいどんな言葉の理解が必要か気になる。 生きる力に、繋がるよう研究せねば。 https://t.co/TufIQFCbS3
森川 拓也 -  絵本を論理的・構造的に理解することについての考察 ―絵本を国語教材に用いる意味― https://t.co/5vBYthr9vw

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