著者
林 海平 楊 舒淇 山田 宏 粟野 隆 Hai-ping Lin Suchi Yang Hiroshi Yamada Takashi Awano
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 = Journal of agriculture science, Tokyo University of Agriculture (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.47-56, 2020-09

本論文では,日本統治時代における台湾の日本人住宅・宿舎の庭園の保存・修復の今後に資することを目的に,残存事例が台湾でも数多い台北の日本人住宅・宿舎の庭園について調査した。その結果,以下のことを明らかにした。庭園規模は,建物面積の2~7倍が理想とされ,現地調査では多くの庭園が2倍程度であり,平均では2.2倍であったこと。庭園配置は,台北市内の風向きと住宅への通風が考慮された結果,南北方向,あるいは南西・北東方向に前庭・主庭を配置する傾向があったこと。庭園構成は,芝生が太陽の輻射熱を緩和し,植栽は建物の壁体への直射日光を緩和する役割を担い,ベランダ,テラス,パーゴラが防暑のための特徴的な施設であったこと。外囲いは住宅敷地内の通風を考慮して生垣が推奨されたこと。床下通風の観点から床は高床に設定され,沓脱には自然石ではなく人造石が多用されたこと。

言及状況

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こんな論文どうですか? 日本統治時代(1895~1945)の台北に造営された日本人住宅・宿舎にみる庭園の配置と構成(林 海平ほか),2020 https://t.co/yFYgvkZeug 本論文では,日本統治時代における台湾の日本人住宅・宿舎の庭…

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