著者
保田 正人 山添 義隆 石原 忠
出版者
長崎大学水産学部
雑誌
長崎大学水産学部研究報告 = Bulletin of the Faculty of Fisheries, Nagasaki University (ISSN:05471427)
巻号頁・発行日
no.18, pp.51-58, 1965-02

BERGERMAN & ELLIOTのシュウ酸定量法を若干改変した変法により汽水性,淡水性及び回遊性の魚類数種のものの肉質中シュウ酸含量とその経年消長を測定した.併せてシュウ酸含有量の温度の変動による影響について考察し,次の如き結果を得た. 1)ムッゴロウ,ワラスボの如き汽水魚におけるシュウ酸平均含有量の周年消長の様相は極めて良く類似し,両者共8月に最高,3月に最低値を示す. 2)回遊性のアジ,サバについての季節的変動は認められない. 3)魚肉中のシュウ酸含量は極めて少なく栄養学的には問題にならない. 4)棲息環境温度とシュウ酸含量については休眠期を除き正の相関が認められる. 5)魚肉中のシュウ酸含有量は温度による魚類の活動状況に支配される公算が非常に大きく,成熟度には比較的左右されないものと考えられる.

言及状況

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こんな論文どうですか? 魚類のシュウ酸代謝に関する研究―1 : 魚類肉質中シュウ酸含量の経年消長と温度変動による影響に関する考察(保田 正人ほか),1965 https://t.co/vY9YWB8GWC BERGERMAN & ELLIOTのシュ…

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