著者
土屋 正臣
出版者
城西大学現代政策学部
雑誌
城西現代政策研究 (ISSN:18819001)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.21-38, 2020-12

本稿は趣味縁の議論を踏まえて、文化活動を通じた社会参加が当時の政治や経済とどのように結びつき、その後いかに変化したのか、という点について明らかにすることを目的とする。分析の主な対象は、養蚕や生糸生産が盛んであり、かつ秩父困民党事件に見られるような政治活動も旺盛であった近代の秩父地方を中心とする地域である。この地域の寺社に奉納された句額(句会後に複数のメンバーによって奉納された額)を現地調査により確認した。分析の結果、経済活動に基づく俳句の創作活動でつながった人々のネットワークは、政治活動のように非常に高い公共性を帯びる可能性があることが明らかとなった。This paper examines how in pre-modern times in Japan, social participation through cultural activities was linked to politics and the economy, following a concept of hobbies connecting people and communities (shumi-en).As a result of the analysis of Haiku poetry writings at a shrine at Chichibu, it was clarified that economic activity according to networks of people connected by their creative activities of poetry were respected as a type of political process in the public arena.論文

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土屋 正臣 -  経済活動を基礎とした俳諧ネットワークの政治運動化過程の一考察 - 秩父地方の寺社に奉納された句額を手がかりとして - https://t.co/N225s5EBOO

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