著者
財津 庸子 柳 昌子
出版者
大分大学高等教育開発センター
雑誌
大分大学高等教育開発センター紀要 (ISSN:18842682)
巻号頁・発行日
no.13, pp.19-38, 2021-02

本研究は小学校教員養成における家庭科教育の課題を追究するために実施した日本家庭科教育学会九州地区会の共同研究の成果を、大学の授業に反映させようと試みたものである。研究方法は、共同研究の結果から家庭科リーダーに「問題の授業」として最も多く指摘された「実習を伴う授業」の「調理実習」のデータ、及び家庭科教育の受講生対象に実施した、小学校時期に家庭科で学習したことの受け止め方に関する質問紙調査の結果、の分析である。一方、大学の授業改善のためのFDとして、調理実習担当教員から「調理実習」を通してみた学生の知識・技術の実情と共に、それに対する具体的な改善策を提示された。教科教育教員からは新しい授業方法の一つとして、また施設・設備を補う手だてとして、ICT活用の可能性が示された。今回得られたデータを踏まえて、受講生が実習指導の知識と技術を習得できるような授業内容・方法の改善とともに環境整備についても提案したい。

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