著者
水田 大紀
出版者
佛教大学歴史学部
雑誌
歴史学部論集 (ISSN:21854203)
巻号頁・発行日
no.11, pp.67-79, 2021-03-01

本稿は、『歴史学部論集』第7、9-10号に引き続き、1886年に出版された『マルタとその産業』の第4-5、8-10章を訳出したものである。訳出の目的や同書の書誌情報など詳細については、前掲号までの文献解題を参照されたい。 今回の訳出箇所では、前掲論稿まで述べてきた19世紀後半のマルタ産業の状況とその障害を踏まえ、その解決策として、当時のマルタにおける教育や文芸の特長が解説されている。特に文芸に関しては、マルタ人芸術家たちの活躍や島外への影響を念頭においた記述がなされており、直轄植民地としてのマルタの有望さとマルタ人の有能さを強調することで、編集者たちが宗主国イギリスの関心を買おうとする様子をみてとることができる。 なお本稿内の註は原著のものであり、史料中の[ ]内は訳者による付記である。

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PDFあり。 ⇒水田大紀 「【史料】近代マルタにおける産業復興に向けた特長について : N・ザミット(編)『マルタとその産業』(1886 年)(4)」 『歴史学部論集』11,(2021/3) 佛教大学歴史学部 https://t.co/jVFDqY7WVV

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