- 著者
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古谷 修
梶 雄次
浅野 猛
村山 隆一
- 出版者
- Japanese Society of Animal Science
- 雑誌
- 日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
- 巻号頁・発行日
- vol.59, no.5, pp.407-413, 1988
- 被引用文献数
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フスマ,脱脂米ヌカ,ナタネ粕,グレインソルガム,ミートボーンミールおよびフェザーミールの豚小腸末端までのアミノ酸および粗蛋白質(CP)の真の消化率を,小腸末端にカニューレを装着した9頭の子豚(開始時体重約30kg)を用いて測定した.実験1では, トウモロコシとコーンスターチを主体とする基礎飼料(CP3.3%)およびそのコーンスターチをフスマあるいは脱脂米ヌカで代替した飼料の合計3種類の飼料を用い,1試験期間4日間として3期にわたって消化試験を実施した.各期では4頭の豚に3種類の飼料のいずれかを,1日目の午後5時から8時間間隔で1日3回,400g宛給与し,3,4およびつぎの試験期間の1日目にあたる5日目の午後1~3特に小腸内容物を採取して分析に供した.消化率は酸化クロム法によって求めた.実験2では,ナタネ粕,グレインソルガム,ミートボーンミールおよびフェザーミールを供試し,基礎飼料およびそのコーンスターチの全部あるいは一部を各飼料原料で代替した4種類の合計5種類の飼料,5頭の豚および5試験期間による5×5のラテン方格法によって実施した.その他の条件は実験1と同様であった.試験の結果はつぎの通りである.小腸末端までの真の全アミノ酸平均消化率は,フスマ,脱脂米ヌカ,ナタネ粕,グレインソルガム,ミートボーンミールおよびフェザーミールで,それぞれ,85.6,70.4,81.7,80.4.,73.1および76.6%であった.また,CPの真の消化率は,それぞれ,82.1,65.8,79.8,71.2,73.8および76.2%であった.必須アミノ酸のうちでもっとも制限となり易いリジンの小腸末端までの真の消化率は,それぞれ,85.6,70.9,77.3,82.6,74.0および66.5%であった.必須アミノ酸のうち,アルギニンの消化率が全飼料原料の平均で87.2%となりもっとも高く,トレオニンは72.4%で最低であった.