著者
寺口 進 小野 浄治 清沢 功 福渡 康夫 荒木 一晴 小此木 成夫
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.157-164, 1984
被引用文献数
7

ヒト由来のBifidobacterium 5菌種, すなわちB. in-fantis, B. breve, B. bifidum, B. longumおよびB. adolescentisを用い菌体内と菌体外のビタミン産生量を測定した<BR>1) 供試したBifidobacteriumのすべての菌株は菌体内にビタミンB<SUB>1</SUB>, B<SUB>2</SUB>, B<SUB>6</SUB>, B<SUB>12</SUB>, C, ニコチン酸, 葉酸およびビオチンを蓄積し, 菌体外にはビタミンB<SUB>6</SUB>, B<SUB>12</SUB>および葉酸を産生した。<BR>2) 菌種別ではB. longum, B. breveおよびB. in-fantisが比較的高いビタミン産生能を有していた。とくにB. longumはビタミンB<SUB>2</SUB>およびB<SUB>6</SUB>, B. breveはニコチン酸, B. infantisはビオチンにおいて高い産生能を示した。<BR>3) これらBifidobacteriumの産生するビタミン量は宿主としてのヒトのビタミン所要量と比較しても無視できない量であると考えられる。

言及状況

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