- 著者
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戸谷 永生
渡辺 晃
大場 健吉
- 出版者
- Japan Oil Chemists' Society
- 雑誌
- 油化学 (ISSN:18842003)
- 巻号頁・発行日
- vol.36, no.5, pp.328-331, 1987
- 被引用文献数
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r-リノレン酸やイコサペンタエン酸のような高度不飽和脂肪酸は, 現在, 微生物を用いて大量に合成されるが, アラキドン酸の生産法は低収率のため, まだ検討の余地があると考えられる。アラキドン酸含有脂質を効率よく得るために, <I>Martierella alpina</I>をポテトペースト・デキストロース培地上で培養する際の詳細な条件を, 培地中のデキストロース濃度, 微量金属の添加, 培地層厚, pHの点から検討した。その結果, 菌糸と菌床を6%のデキストロースとCaCl<SUB>2</SUB>・2H<SUB>2</SUB>O 750mg/kg培地を含む厚さ2mmの培地上で, 20℃20d間培養する条件を選定した。乾燥菌体よりそれらの脂質を抽出し脂肪酸分析したところ, アラキドン酸の収量は13.1g/kg培地となった。