- 著者
-
辻村 みちよ
山西 貞
秋山 礼子
田中 住子
- 出版者
- 公益社団法人 日本農芸化学会
- 雑誌
- 日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
- 巻号頁・発行日
- vol.29, no.2, pp.145-148, 1955
- 被引用文献数
-
1
(1) 緑茶を淹れた時の蒸気の中にH<sub>2</sub>Sが含まれていることを認め,且つ,香高い良質の緑茶程H<sub>2</sub>S量の多いことを証明した.<br> (2) 緑茶香気中にthiol類は殆ど認められなかつた.<br> (3) H<sub>2</sub>S発生の母体は茶葉中のシステインが主であること,及び,茶が古くなる程システインは分解していることを認めた.<br> (4) 茶その他10種の植物葉につき,水蒸気蒸溜によるH<sub>2</sub>Sの発生量を測定した結果,柳と茶が著しく多量のH<sub>2</sub>S発生し他の植物の2~20倍にも及ぶことを認めた.