著者
白石 建雄 白井 正明 西川 治 鈴木 隼人 古橋 恭子 星 多恵子
出版者
The Geological Society of Japan
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.114, pp.S33-S50, 2008
被引用文献数
3

男鹿半島には厚い海成更新統が分布しており,その中には多数の広域テフラが挟まれている.また酸素同位体ステージ12 以降については,酸素同位体比変動曲線で示される主要イベントが地層・地形記録として非常によく保存されている.それゆえ,第四紀層序学的に非常に重要な地域である.この男鹿半島を含む日本海沿岸地域は日本海東縁変動帯の一角を占め,八郎潟を挟む東西両地域一帯には,南北方向に長軸を有する活動的逆断層地溝(八郎潟-秋田湾地溝)が成立している.そのため新期の地殻変動が非常に激しく,地層や更新世海成段丘は大きな変形・変位を蒙っている.本見学旅行では,第四紀地殻変動の影響を強く受けた堆積層,地形を観察する.

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