著者
佐藤 利夫
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.88, no.9, pp.989-991, 1967

イチョウイモ粘質物(アセチルマンナンータンパク質一フィチン酸複合体)に各種酵素を作用させて, この粘質物の粘性の発現に関与している因子の検討を行なった。プロテアーゼ,ホスファターゼ(フィターゼ)を作用させてもその高粘性は失なわれないが, セルラーゼを作用させると急激な粘度低下と還元糖の漸増をみた。このことからβ(1→4)結合をしたマンナンが粘性の発現に主要な役割を果しており, タンパク質部分, フィチン酸などは粘性発現に直接関与していないものと考えられた。

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