著者
李 炳〓
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.459-484, 1975
被引用文献数
4

日本の梅雨や秋霖と同じ現象である韓国の長森と秋長森について,悪天示数と悪天候日カレンダーとを考案し調査した結果,次のことが明らかになった.長霖は梅雨の中休みにあたる6月23日頃のsingularityの後始まり,韓国の南部では7月中旬,中部では下旬に明ける.長森前線の南北振動によって長霖の中休み及び長霖明け後の長霖のもどり現象が現われる.盛夏に,高緯度低圧帯の低気圧からのびる寒冷前線によって盛夏の中休み現象が現われる.秋長霖は8月下旬から9月初旬にかけて現われるが,日本の秋霖に比べると期間も短いし,現われ方が年によって非常に不規則である.秋長霖は高緯度から南下する寒冷前線によるものと,東支那海から日本列島の南岸沿いに停滞する停滞前線によるものとが認められる. 6月から10月までの寒帯前線の位置と動きは,北太平洋高気圧の動きと密接な関係がある.

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こんな論文どうですか? 韓国における長霖と秋長霖の天候気候学的考察—東アジアの暖雨季と関連して—(李 炳〓),1975 https://t.co/mncbNoK6sg

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